建物から緑を望む

 
我が家から緑を望むのは楽しいことです。 
春には、新緑の芽吹きと共に、セキレイやモズなどの小鳥がやってきたり、二人の共同作業で巣を造るキジバトもいる。 
メジロなんかは、絵に描いたような目をしていて、かわいらしいです。
 
 

つがいのキジバト
 


メジロは花の蜜を舐めにきます

 
 
 
 
都会の丘に建つ集合住宅。 
優れた造園家の手によって、素晴らしい雑木の小路が造られています。 
朝食を摂りながら、小鳥のさえずりを聴き、ゆったりと外を望む。 
ささやかな、自然の物語を窓越しに感じることが出来ます。
 

 現在も人気の「ゆりが丘ビレッジ 

 
小路は、それぞれのアプローチへの廊下としてではなく、家路へと誘われるランドスケープとなり、緑のイオンで清々しい気持ちに。
傾斜地に作られた建物は、都心から30分以内でも、まるで森の中のようです。
 

個々の住戸への玄関アプローチ

 

緑がどこまでもひろがる

 
 
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こちらは、生き生きとした佇まいの戸建て住宅。
太陽の光が、木々の枝や葉により、拡散され、壁や床に映し出され、神秘的な気持ちに。 
 

傾斜地に建つ、戸建て住宅

 
緑が外部との奥行きをつくり、立体的に広がります。 
また、周辺との良き緩衝材となり、プライバシーは高まります。 
自然な緩衝材のグラデーションを作り、外の気温感や風のささなぎ、天候や季節といった、風景の情報を与えてくれます。 
 

 

建物と緑が有機的に交わり合うよう全体を構成すると、それはひとつの風景となり、暮らしに彩りが生まれます。 
 
建物や塀だけでは無味乾燥で、このような風景は生まれません。 

 

緑と建物が共鳴し合うことで、温かみのある建築となる。 
敷地まで捉えた家は、一気にポリフォニック(=重層的)になり、自然と情緒が生まれます。 
 

リビングの窓からキッチンを望む
 

 
ポリフォニックな建築に住まう。 
それは、人間の細胞に至るまで響き心身ともに健康的で豊かになります。 
小鳥のさえずり、小動物や無数の細菌や微生物の営みに、なんとも言えない喜びを感じられることでしょう。 
 
 


光のトンネル

 
秋の群馬県立近代美術館。
 
昨年末逝去された磯崎新氏の建築。
大きな木々で覆われる群馬の森公園内で、まず突出した特徴的な部分に目を奪われる。
 
 

 
しばらく歩くと、自然と正面入口へと促される。
シンメトリーで引き込まれるようなファサード。
田中一光氏のロゴが、これまたシンメトリーに配置されていて気持ちいい。
 

 
 

向かって左に目線を移すとギュイーンと走りたくなるような円弧のスロープ

 
 
増改築が行われた現代美術棟。鈴木ヒラク氏の「今日の発掘」展示。 
 

 

 
中央の鍵穴のような壁画と、ワイヤー に貫通している溶岩石のインスタレーションは、美術館近くの観音山古墳を訪れた時に着想されたそうです。
両脇の漆黒の正方形作品にも溶岩が半立体で 止められている。空間にリズミカルに配置されていて印象的でした。
 
 
 
 
最後に通る通路はワークショップの記録。
拾ってきた枝先をシルバーのインクに浸して着彩されたドローイング。無秩序なシルバーのインク痕が反射して空間を飾っていました。
 
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他の著名な常設展示も、ゆっくりと鑑賞した後、1階へと向かう暗く緩やかなスロープで、今日一番の心を奪われる瞬間。
 

 
正午近く、快晴。
自然光で溢れる、光のトンネル。
 

 
この長く連続した正方形の2F窓から注がれるやわらかな光がトンネルの正体。
これが想像の範疇であった磯崎氏に感服する。
 
 

 
大きな木々の下にひろがる小さな世界にも癒されました。
 
 
 

造作仏壇

 
先日のトピックス“内窓(二重サッシ)の取付け”で上げていた写真に
ご興味を持たれた方から、質問がありました。
床の間の空間にあるのは、造り付けの仏壇ですか?
はい、こちらはJOアーキテクツで造作した仏壇です。
 

 
仏壇は 家の内の小さなお寺 と言われています。
本来の目的は、ご本尊を祀ることですが、ご先祖様の位牌を祀ることから
ご先祖様と対話する場と捉える方が増えているようです。
 
仏壇が家庭内で祀られたのは、江戸時代からだと言われています。
仏間にあって、大きく重厚感のあるデザインを想像されると思いますが
現在は昔に比べ、部屋のテイストに合わせたシンプルなタイプが好まれています。
 
過ごす時間が多いリビングに仏壇を設置して、故人を偲びたい…
ダイニングに設置して、日常的に接していたい
新築を機に、既存の仏壇を供養し、お手入れをしやすくしたい
ご要望は様々ですが、お施主様の優しいお気持ちが溢れています。
 
設置されたお施主様からは
スッキリしているので気軽にお手入れができ 気持ちがいいです
「リビングにあると、いつも側で見守られているようで嬉しい
インテリアに違和感なく溶け込んでいるデザインが気に入っています
とのお声をいただいております。
 
それでは造作仏壇の事例をいくつかご紹介いたします。
 

リビングの一角に設置
 

 

御簾(みす)は、全て下ろすことができます
 

 

ダイニングの造作棚に合わせて設置
 

 

リビングダイニングの壁面に設置
 

 

リビングの窓際に設置
 


ハンドメイドの魅力を知る
美濃焼によるレンガ

 
建築空間は、素材の質感により、見た目の趣、手触り、雰囲気、
そして、空気感まで変わります。
ハンドメイドで加工されたレンガタイルは、一品一品焼き上がりに違った表情があり、
微細な堀の深さや、色合いにより一様でないテクスチャーとなり、
光の陰影や音の反射が繊細に複雑に交わりあい、
その風合いは空間に温かみと深みを与えます。
 

事務所 室内の壁に採用.
色あい、表面の凹凸が空間に揺らぎを与える

 
JOアーキテクツでは、 美濃焼で知られる織部製陶*のレンガタイルを採用しています。
木やコンクリートやガラスなど、他の素材とも相性が良く、
さまざまな空間に馴染みます。
冬には、暖炉や薪ストーブの壁や床廻りに最適で蓄熱性が高く、
温まった レンガタイルから発する輻射熱は、体の芯まで暖めてくれます。
また、焼き物の特性ゆえ、 半永久的で汚れや雨風に強く、 メンテナンスフリーです。
 
 

事務所 外壁に採用.
現在、築30年半永久的にメンテナンスフリー

 
専門の職人による作業により、土や泥から生成される普遍的な焼物は、
太古の時を醸し出し、未来への時間をも紡ぎます。
長い時間の中で経年美化した建築空間は、人間の体感はもちろん細胞にも響き渡り、
ミクロな世界での喜びを感じられることと思います。
 
※美濃焼( https://youtu.be/DvlP8CU8Jlk)

 
※織部製陶株式会社 (http://www.olivebricks.co.jp)
[↓織部製陶株式会社 様のHPです

 
“1978年の創業以来、美濃焼きの里にて、モノづくりにこだわる
建築家やデザイナーの
ご要望に応えるため、試行錯誤を繰り返してまいりました。 
そして1994年、「クレイマイスター」という製品にたどり着いたのです。

ハンドメイド加工によって醸し出される、温かみとラフな風合いを兼ね備えた製品。 
ハンドメイド特有の柔らかい表情とは対称的に硬質かつ低吸水という優れた物性を有する製品です。

販売開始から四半世紀経過した今も主力製品として世の中の建造物を彩っております。”(織部製陶様HPより)

 


濃赤紫蘇、また来年

 
夏の風物詩、紫蘇ジュース。
暑い夏にサッパリ、栄養価も高く、旬の恵みを味わえる健康ドリンクです。
紫蘇は、殺菌作用・食中毒予防(食材が傷みやすい夏)、
整腸作用(冷たい物を食べ過ぎる夏)、抗酸化作用(日焼けの夏)…と
夏の困った!にピッタリ。
 

 
今年は、無農薬の立派な赤紫蘇に出会えたので
お陰様で濃厚な紫蘇ジュースを作ることができました。
緑の茎をとりのぞいても、ふんわり、たっぷり!
 

 
煮出すと、鍋の底が見えない程の 濃い紫色になります。
そしてお酢やレモンを加えると鮮やかな赤紫にパッと変わります。
中性→アルカリ性の反応は、お子さんと夏休みの科学実験にいいですね。
 

 
冷水や炭酸で割るときれいなマゼンタ色に。
今年は、この赤紫蘇がもう手に入らないそうなので
また来年のお楽しみとなりそうです。
 
 

ドクダミをたのしむ

 
春から夏に切り替わる頃、白い小さな花を咲かせるドクダミ。
茎が細いのですが、しっかりしているので、一輪挿しにするとバランスが良いです。
 
ドクダミは地下茎で、どんどん増えるため疎まれがちですが
気になるところを間引いて、グランドカバーとして楽しむこともできます。
 

 
摘むと独特な香りがして、民間薬としても親しまれているドクダミ。
・葉は殺菌作用があるので、揉んで化膿どめに
・乾燥させて焼酎と漬け込み、チンキに
・食用として、お茶として
・化粧水、入浴剤、虫除けスプレーとして・・・
とにかく万能なので、暮らしに役立ちます。
最近知ったのが、 消臭効果。冷蔵庫の臭い消しに重宝しています。
 

浄・活水器エリクサー

 
エリクサーの開発は、自然食品店(株)まほろば様が
自然や人とかかわり合う中で切望した、自然再生への
強い想いからスタートしました。
 
元来、医学分野だけに限られて使われていた
0-1テストのメソッドを店主の宮下周平氏が、
食品の良し悪し (添加物や残留農薬の有無、栄養バランス等)の判断や
直営自然農場の農業栽培技術に独自に応用発展。
その技術と経験、思想と哲学を用いて、浄・活水器への開発へ。
 

 
“これは時空を飛び超える芸術品である”と
血液学者、故森下敬一医学博士も感嘆。
「科学的な浄水器は今日・明日出てくるだろうけど、
これは追い抜けない。科学は、漸進的に変わってゆく。
しかし、芸術品は一切関係ない。時間空間を飛び越える。
これまで数々の浄水器を見てきたが、これが年貢の納め時と
思わせたのは、エリクサーが初めてであった。」
博士が長い間求めていた理想の水を生み出す浄水器こそが
このエリクサーでした。
 
芸術品と称される理由のひとつとして挙げられるのがセラミックス。
通常のセラミックスは2~3種類の素材を
機械的に大量に短時聞で焼き上げますが、
エリクサーの セラミックスは、一つひとつが手作り。
火入れから焼き上げまで複雑な繰り返しにより、一週間を費やすそうです。
 
詳しくはこちらよりダウンロードできます
elixir_ss_compressed.pdf
 
(株)まほろば様のHPです
https://mahoroba-jp.studio.site
 

古の知恵、月齢伐採

 
古来から、地球、そして生物は
月の満ち欠けの影響を受けてきました。
潮の満ち引き、 サンゴやウミガメの産卵
動物のバイオリズム…
その影響は、木にも関係しているといわれます。
 
月と木の関係は、機能性や効率を追い求めた
近代林業の中では迷信だとされていましたが
古の知恵を蘇らせたのはエルヴィン・トーマ氏です。
詳細を綴った著書「木とつきあう知恵」は
ドイツで大反響のベストセラーになりました。
 

 
木は月のリズムによって、生命活動を変化させており
月の満ち欠けの影響を受けない最適な時期に伐採をすると
・デンプン質が少ない
・腐りにくい、カビにくい
・虫がつきにくい、反りにくい といった特性が得られ、
色艶の良い、丈夫で良質な木材になります。
 
弊社では、 天竜川流域の天竜杉・天竜檜を採用しています。
「秋・冬季の月齢伐採」や「葉枯らし乾燥」「天然乾燥」に
こだわった木材は、住む人の健康と安全につながっています。
 
詳しくはこちら[天竜T.S.ドライシステム協同組合様のHPです
https://www.ts-dry.com