① 間延びは絶対にさせない 【 高天井 】

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① 間延びは絶対にさせない 【 高天井 】

 


天井の高さをどのくらいにすれば、落ち着いた家となるでしょう。
ここでは、“ 吹き抜け ”でなく、“ 天井高 ”についてのいろはです。
 
天井高については、一般的に高い方がいいと考える人が多いでしょう。
外来の洋風建築が日本に入ってきて以来、結婚式場のような大きならせん階段があり、テーブルとイスのダイニングルームに豪華なシャンデリアが飾られ、天井が高くつくられているような建築への憧れかもしれません。
 
もちろん、住まう人の思考性や感受性、また身体的による影響が大きいでしょうが、伸びやかな広がりのある空間に感じられるかどうかは、天井の高さだけにはよらないのです。

 

数寄屋造りの茶室でお茶をしたことはありませんか?
 
4畳半の広さで、入り口も腰をかかがめて入り、その部屋の天井は低くつくられています。
茶室に入ってお茶を飲むと、子どもの頃にベットの下や、押入れのような狭い場所にもぐったり、かくれんぼをしたり、ウラの野山で小さな秘密基地をつくって遊んでいたころの記憶を思い出します。
 

遠い昔、洞窟での暮らしがあったからこそ、妙なプリミティブな感覚がよみがえってくるのかもしれません。

茶室のように天井が低い部屋でも、なんだか妙に落ち着くものです。
 

 

部屋を開放的にしようとして、天井をできるだけ高くすることだけにとらわれると、部屋の品に欠けてしまいます。空間がタテ方向に間延びしてしまうのです。間延びは絶対にさせてはいけません。
 
高さだけにとらわれず、平面的なヨコの方向、立面的なタテの方向の相互の調和が大切なのです。
 

 

天井が高い空間が見事につくられると、とても開放的で、ダイナミックな気持ちになります。吹抜けの効果性は、そのダイナミックさにあります。
 


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