
② 圧迫感を与えてはいけない【 低天井 】
天井が高い場合、間延びは絶対にさせてはいけません。
では、天井が低い場合はどうでしょう。
毎日の生活でゆったりするときは、人は椅子やソファに座ったり、横になったりしていることが多いと思います。
おのずと視線も低くなります。
そのせいもあり、天井が低いと、建物の重心も下がり、空間と人が親しくなれます。
ふっと空間が寄り添ってくるのです。
また茶室の天井は低いけども、落ち着くものです。(「空間と天井高①」のいろは。)
- 階段の段数を減らせ、緩やかに計画しやすくなります。
- 高い所と低い所の温度差も少なくなり、暖房効果も良くなります。
- 壁の面積も少なくなるので、仕上げ材の数量も減り、費用も抑えられます。
- 部屋が同じ面積の場合、天井が低い方が、部屋は広く感じます。

下の写真は、一枚の写真をフォトショップで加工し高さをあげた写真です。
同じ広さの部屋では天井が高いと狭く感じます。


ただし、ここで絶対に気をつけなければいけないのは、空間に「圧迫感を与えてはいけない」ということです。
そう感じさせないような工夫が必要だというコトです。
その工夫は、「空間の抜け」にあります。
下の写真は、部屋の圧迫感を感じない工夫が見事につくられています。低い天井は、うまく機能すると、すっきりした何ともいえない落ち着きと美しさと広がりを与えてくれます。
まるで、空間が人に寄り添ってくるかのようです。


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